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第200話 迷子の男の子

Penulis: 雨音休
last update Tanggal publikasi: 2026-10-12 05:48:41

 スターリーピュアランドの一つのベンチ前だった。

 七月の強い日差しが照りつけている。空には入道雲が膨らんでいる。まるで綿飴みたいだ。太陽はだんだんと西に傾いてきていた。建物の屋根は全て黄色をしている。ヒヨコが並んでいるようだとトウマは思った。少し離れたところにメリーゴーランドがあるようで、華やかなメロディーが響いてくる。キャルル丸の周りにはどうしてか白いハトが集まっており、背中や頭に乗っかっている。動物に好かれる体質のようだ。キャルル丸は嬉しそうに頬を緩ませていた。太い尻尾がゆらゆらと揺れている。

「うえぇぇええん、ママどこおぉぉおお?」

 右手の方から、幼稚園児ほどの男の子がとぼとぼと歩いてきた。顔をしわくちゃにして泣きじゃくっている。小さな青いバッグを肩に下げていた。

「ちょっと、どうしたの?」

「貴方、どうしたですかぁ?」

 すぐにベルフラウとウミが駆け寄り、男の子のそばにしゃがみ込む。

 男の子はウミの顔を見て、だけど大声を上げた。

「ママあぁぁああ! うわあぁぁああん!」

「よしよし、良い子ですよ? ママはもうすぐ来るですよ」

 ウミがあやすように言って、男の子の頭を撫で
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  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第200話 迷子の男の子

     スターリーピュアランドの一つのベンチ前だった。 七月の強い日差しが照りつけている。空には入道雲が膨らんでいる。まるで綿飴みたいだ。太陽はだんだんと西に傾いてきていた。建物の屋根は全て黄色をしている。ヒヨコが並んでいるようだとトウマは思った。少し離れたところにメリーゴーランドがあるようで、華やかなメロディーが響いてくる。キャルル丸の周りにはどうしてか白いハトが集まっており、背中や頭に乗っかっている。動物に好かれる体質のようだ。キャルル丸は嬉しそうに頬を緩ませていた。太い尻尾がゆらゆらと揺れている。「うえぇぇええん、ママどこおぉぉおお?」 右手の方から、幼稚園児ほどの男の子がとぼとぼと歩いてきた。顔をしわくちゃにして泣きじゃくっている。小さな青いバッグを肩に下げていた。「ちょっと、どうしたの?」「貴方、どうしたですかぁ?」 すぐにベルフラウとウミが駆け寄り、男の子のそばにしゃがみ込む。 男の子はウミの顔を見て、だけど大声を上げた。「ママあぁぁああ! うわあぁぁああん!」「よしよし、良い子ですよ? ママはもうすぐ来るですよ」 ウミがあやすように言って、男の子の頭を撫でる。 だけど泣き止まない。 男の子は癇癪を起こしたように叫んだ。「ママじゃないとやだあぁぁああ!」 ウミが困ったようにベルフラウを見た。「師匠、どうしたら良いですか? 泣き止まないですぅ」「本当ね。うーん、そうだ!」 何か思いついたようで、ベルフラウがステータス画面を出した。中から一枚の製菓カードを取り出す。「オープン」と唱えると、ソフトクリームが出現した。 ベルフラウがまあるい声を出す。「よちよち。良い子でちゅねー。ほおら、ソフトクリームでちゅよー」「うえぇぇええん、そ、ソフトクリームだあ」「よちよち。ほおら、甘くて美味しいソフトクリームでちゅよー? 食べたいでちゅねー」「た、食べてもいいの?」「いいでちゅよー? はあい、しっかりお手々で握りまちょうねー」「う、うん」 男の子がソフトクリームを持って、一生懸命に舐め始める。 ベルフラウは慈しむような眼差しを送った。男の子の頭を撫でる。 トウマは驚いていた。(ベルフラウは、こんなこともできるのか?) 案外、母性が強いのかもしれない。 ちょっと良い気分である。 ウミが尊敬の眼差しでベルフラウを見た

  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第199話 いつでも狙っていますよぉ

     少し離れたところでは、ウサギの着ぐるみを着た清掃員が掃除をしていた。 箒とちりとりを使って地面を掃いている。だけどそこにゴミは無い。(おかしい) トウマは疑わしそうな目で清掃員を観察していた。視線に気づいたのだろう。清掃員は焦ったように背中を向けて、だけどやはりゴミの無い地面を掃除している。 配信は先ほどから切ったままだった。 トウマは目を細めて、清掃員のHPMPバーを注視する。 夜月と書かれていた。(マジか!?) トウマがベルフラウの肩を叩く。「おい、ベルフラウ。起きろ、やばいぞ!」「むにゃむにゃ、トウマのえっち~」 妻は完全に寝ぼけている。それでも頭を揺らして上半身を起こした。 ふと、向こうからはニキと晴恋が歩いてきていた。 恋人つなぎをしている。 何か良いことでもあったかのように、二人の顔には幸せが溢れていた。二人の輪郭からはピンク色のオーラが放たれているような気さえした。 ニキがトウマに声をかける。「トウマさん、お待たせさ」「だんちょっ、三時になったから来たよ」 晴恋が右手を上げた。 トウマは立ち上がる。 低い声で伝えた。「ニキさん、晴恋、気をつけろ。近くに夜月がいるぞ」「え、ええ! どこに!?」 ニキが周囲をキョロキョロと見回す。「うっそ?」と晴恋。「夜月がいるの!?」 ベルフラウが慌てて立ち上がった。 トウマはウサギの清掃員を指さす。 清掃員はビクッと身体を震わせて、それでも地面を掃き続ける。 怪しい動きだ。 ニキたちとは反対側の方から、今度はキャルル丸に乗ったウミとアイギスがやってくる。 キャルル丸は乗られることが嬉しいようで、るんるんと足取りを弾ませていた。 ウミが声をかける。「ご主人様、来たですよー」「楽しかった」「きゃるるぅ」 トウマは清掃員を指さしたまま警戒を促す。「ウミ、アイ、注意しろ。あれは夜月だぞ!」「よ、夜月がいるですか!?」「マジ?」 ウミとアイギスがすぐにキャルル丸から降りる。 みんながステータス画面を開いて、武器を取り出した。 周辺にいた人々が何事かと距離を取りだす。 ウミが鼻筋にしわを寄せて、唇から鋭い八重歯を覗かせた。「本当ですぅ。あいつ、夜月ですぅ。HPMPバーに名前が書いてあるです!」「どうして掃除をしてる?」 過

  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第198話 キスが下手なところも

     ジェットコースターが動き出す。 いま、上へ上へと坂をのぼっていた。 ウミとアイギスとキャルル丸は一番前の席に並んで座っていた。胸元の安全バーを両手で握りしめる。期待と恐怖で胸がドキドキと高鳴っていた。この坂をのぼりきったら、何が待っているのだろうか? ウミははらはらとしてつぶやいた。「あ、アイちゃん、や、やばいですぅ」「やばい」「きゃる、きゃるるぅ」:ジェットコースターはスリル満点。:ウミちゃん、走り出したらバンザイしなきゃダメだよ。:スクショ準備OK。 ジェットコースターがじりじりと坂をのぼりきる。ゆっくりと下りに入った。眼下に広がる遊園地の鮮やかな景色。屋根の色は黄色ばかりだ。ウミの興奮が臨界点に到達した。恐怖を覚えて猫耳を伏せる。 瞬間である。 急降下。 興奮が弾けた。「「キャアアァァアアアアッ!」」「や、やばいですうぅぅぅぅ!」「きゃるるうぅぅぅぅっ!」 お客さんたちが絶叫した。ウミは顔面を硬直させて目を大きく見開いた。ジェットコースターが全速力で走っている。降下したと思ったら右に曲がり、左に曲がり、胸がドクンドクンと振動する。ハイスピードのまま縦回転ゾーンに突入した。ウミはバンザイをして叫んだ。「ヤバアァァアアアアアアアアア!」:ウミちゃん楽しんでるw:ウミちゃんの絶叫顔をスクショ完了w:アイちゃんが目をつむっているぞw ジェットコースターは走り続ける。曲がってくねって、下ってはのぼり、またしても縦に大回転する。ウミの胸はドキンドキンと爆発しそうだった。死にそうなスリルは次から次へと襲って来た。ウミは声が枯れるほどに叫び続ける。「やばいですぅぅぅぅっ!」 やがてスリリングな体験が終わり、プラットホームに帰ってくる。 車両から降りると、ウミとアイギスはウキウキとして笑い合った。モフモフとした尻尾がぶんぶんと振動する。喜びが溢れた。「アイちゃん、今の、とっても楽しかったですぅ!」「本当!」 アイギスの顔にも笑みが浮かんでいる。 キャルル丸はちょっと目を回していた。頭をふらふらと揺らしている。「きゃるるぅ……」 ウミが心配そうにキャルル丸の首を撫でた。「ちょっとキャルル丸、大丈夫ですかぁ?」「きゃるる!」 キャルル丸が自信満々そうに胸を張った。 猫の亜人なので、ウミにはキャルル丸の声が分か

  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第197話 今度は俺が助ける番だ

     その日の午後。 王都アランクルスの遊園地にトウマたちは遊びに来ていた。 ウミとアイギスがフリーパスポートを入手したからである。一枚の券につき、20人が入場できるようだ。 スターリーピュアランドである。 ジェットコースターが勢いよく縦に回転している光景があった。客たちが黄色い歓声を上げている。その奥には大きなピンク色の観覧車があり、ゆっくりと動いていた。空中では大きな海賊船がスイングしている。全て魔導具製のようだ。ファストフードやポップコーンを売っている店もある。敷地は広大であり、夢の国のような光景が広がっている。プレイヤーの客がたくさんいて、お菓子を食べ歩きしている。カップル連れも多かった。頭に動物の耳を模したカチューシャをつけている者もいる。人々の表情はウキウキとしており、何とも賑やかだ。リスの着ぐるみを着たスタッフが掃除をしている。客たちのゴミを集めたり、ポイ捨てされたゴミを一生懸命にちりとりに集めたりしている。腕でオデコの部分をさすり、疲れたように吐息していた。清掃員と書かれた腕章をはめている。:今日は遊園地配信ですね。:この遊園地、入場料が馬鹿高いんだよな。:現実のハムスター王国よりもアトラクションにはスリルがあるぞw ドンと音がした。 ――遊園地クエスト、スタンプラリーを全部埋める 入場すると、一つのベンチのそばでトウマたちは立ち止まった。トウマがメンバーに声をかける。「みんな、この遊園地もゲームの攻略要素だと思う。心してかかってくれ」「わあー、凄いですぅ。楽しそうですぅ」 ウミが両手を広げている。アトラクションを眺めて目をキラキラとさせていた。 みんなの頬が嬉しそうに緩んでいた。 トウマはあごを手で撫でる。(まあ、少しぐらい遊んでもいいが) ウミがアイギスの手を握る。もう片方の手でジェットコースターを指さした。「アイちゃん、私、あれに乗ってみたいですぅ」「僕も乗りたい」「行くですぅ!」「うん」「きゃる

  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第196話 久しぶりの先生

     新宿の中華レストラン、名前は朋来だった。 駅からほど近いお店だった。中は広々としており、小綺麗である。黒いテーブルと椅子が等間隔に並べられている。天井からは中国提灯がぶら下がっていた。大きなガラス窓からは道を行き交う人々を眺めることができた。十時であり、お客さんの入りはまだ少ない。中華料理を炒める音と、その香ばしい匂いが漂っていた。 真帆たちが到着すると、すでに船津は来ていた。テーブルの奥に座っている。ダークグレーのスーツ姿だ。真帆が右手を上げて会釈をすると、船津は立ち上がった。身体の線が細く、背筋はすらっとしている。だけどユウマよりも背が低い。 真帆とユウマは近づき、彼女が挨拶をした。「お久しぶりです。先生」「よく来てくれました。真帆さんと、その旦那さん。真帆さん、お久しぶりですね」 ユウマが頭を下げた。カジュアルなポロシャツを着ている。「ユウマと言います」「貴方がユウマさんですか。真帆さんの口から、ユウマさんの名前は何度も聞いていますよ。診察中にね」「そうでしたか」 ユウマは照れくさそうに頬を赤らめて、真帆をちらりと見る。 真帆は少し恥ずかしくなって、まぎらわすように微笑した。 船津が左手を伸ばして席を勧める。「立ち話もなんです。どうぞ、座ってください」「「ありがとうございます」」 船津の対面にユウマが座る。旦那の隣に真帆は腰掛けた。 すぐに店員が水コップを運んできた。外国語なまりのある日本語で「メニューがお決まりになりましたら、呼び出しベルを押してください」と言った。礼をして去って行く。 船津がテーブルに両手をつけたまま指を合わせて、口を開いた。「まず、入籍おめでとうございます、と言っておこうかな」「ありがとうございます」 真帆は喜色満面で頷く。ユウマも感謝を述べた。「それで、真帆さん。その後の身体の調子はいかがですか?」「特に変わったことはないです」「それは良かった。数年前は

  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第195話 支払いの道

     翌日の早朝。 電話の音で真帆は目を覚ます。隣にはまだ眠っているユウマの気配があった。 カーテンの向こうはまだほの暗い。 けだるい眠気をそのままに、彼女は枕元のスマホを手に取る。 母からだった。(何かしら?) 通話マークを指で滑らせる。スマホを耳に当てた。「もしもし?」「もしもし、真帆か? 朝早くからごめんね」 聞き慣れた母親の声だった。苦労を重ねたせいで声が少ししわがれている。けれど、今はその声が一段と弱っているように響いた。 真帆はベッドに女の子座りをする。「どうしたの?」「実はね、相談があるんだけれど、いま、大丈夫かい?」「大丈夫だけれど、何? ふわあ」 思わずあくびが一つ出た。 母親は大切なことを伝えようとしているようで、声を絞り出すように説明した。「困ったことになってね。昨年、お父さんが、高梨さんにけがをさせただろう?」 緊張で心臓が跳ねた。 まさか、(賠償金のことなの?) 眠気にまどろんでいた頭が一気に冷えていく。「……うん」「実はね。高梨さん、京都の大病院で脳の再生医療を受けることになったんだと。……それがとっても難しい治療みたいでね。お母さんもよく分からないんだども、自由診療らしいんさ。だから、いっぱいお金がかかるんだって」「うん」「それでね。うちにはまだ、一千万円近くの支払い義務があるだろ?」「うん」「……高梨さんのご両親が、今すぐ払って欲しいって、言ってきてるんだわ」「……そっか」「こんなことあんたに相談しても、あんたを困らせるだけなのは分かってるんだ。あんたは今、ユウマちゃんと入籍したばかりで、おめでたい時期だからね。本当はこんな事を伝えるのも、すごく心苦しいんだ。だけど……秘密にしておく訳にもいかないだろ?」「そうね」「……はあ! 本当に困ったもんさ。真帆、いまお金あるかい?」 真帆は言うのをためらった。「……無いわ」「そうだよねえ。とにかく、そう言うことになったんだわ。お金の方は何とか色々と、お母さんたちで工面の当てを探してみるさ。……真帆、お前は心配せずに、ユウマちゃんと幸せに暮らしてね。とにかく、そういうことだから」「お母さんは元気なの?」「元気? あっはは。元気っちゃあ元気だよ。だけどこの頃は、いま言ったことで頭が痛いよ」「お父さんは?」「お父さんは相変わらず、

  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第6話 助けたのに

     村の北出口から外へと出る。 草原地帯があった。ところどころには岩がある。そこにいる魔物はフェアウルフの一種類。灰色の毛並みをした狼であり鋭い牙を誇っている。大型犬ほどのサイズだ。 狩りをしているプレイヤー数は多く、必死の形相でモンスターと戦っていた。 「俺の、俺の宿代をー!」「私はまだ朝食も食べていないんだからね!」「や、やべえやべえ、こいつら強えぞ!」  トウマは顔をしかめた。このゲームのプレイヤーはみんな無職なのだろうか? 分からない。(そう言えば、俺も朝食を食っていない) ドンと音がして、頭上に文字が表示された。  ――クエスト、フェアウルフの撃破  隣にいるウミ

  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第5話 梅おにぎり

     村の広場。 トウマたちは木製のベンチに並んで腰掛けていた。 ゲーム内は昼間であり太陽が出ている。近くにある桜の木が花々を満開に咲き誇らせていた。そよ風が吹いて、花びらがチラチラと地面を舞う。木枝が揺れる音がした。 大きめの梅おにぎりを、ウミが両手で持ってむしゃむしゃと食べている。モフモフと尻尾を振っており、ご機嫌のようだ。満面の笑みを浮かべている。 「美味しいですぅ、美味しいですぅ」「そりゃあ良かった」「ご主人様、ありがとうございます」「味わって食えよ」  梅おにぎり、200ヴァル。 道具屋で買ってきたものだった。手痛い出費である。 トウマは広場の光景を眺めた。中心には噴

  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第4話 ヴァルの村

     ゴーレムを倒し終えると、ノーファンの村へと二人は転移した。 辺りには木造りの民家が立ち並んでいる。遠くを見ると森や山があった。地面は土。その道路で、トウマとウミは隣り合って佇んでいた。 「普通の村だな」「そのようですね」「とりあえず、狩り場に行くついでに、村を見て回ってみるか」「はぁい!」  二人で並んで歩き出す。 すぐに他プレイヤーの姿があった。 横切っていく通行人。その顔色は明らかに沈んでいた。他にも座り込んでいる女性がいた。壁にもたれかかっている男。空を見上げている魔法使いふう。誰もが死んだ魚のような目をしている。 異変に気づいたウミが声をひそめてつぶやく。不安に揺れ

  • RMTサバイバー~今日の宿代を稼ぐ俺と、人助けで戦う使い魔~   第3話 排除

    ロッジのような一室。木造りの天井と丸太で出来た壁。そこのベッドにユウマは腰掛けていた。 ここがゲームの中らしい。 顔の前にはステータス画面のような半透明の青いボードが浮かんでいる。 システム音声が響いた。 「プレイヤー様。VALORIUMオンラインの世界へようこそ!」 「あ、はい」 「まず、プレイヤー名を決めてください」 「トウマで頼む」 彼の本名は冬野悠馬である。 「トウマ、その名前は使用できます」 「良かった」 「次にゲーム内職業を選んでください」 画面には様々な種類のジョブが並んだ。 そして右上には特別コード入力の文字。そこをタップして、暗記し

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